初めての投資とエトセトラ

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ブラック企業とホワイト企業と経営者の名言。京セラ、稲盛和夫に学ぶ。

おはようございます。

昨今の働き方改革の話題もあり、働く側としては「労働時間」と「賃金」に目を向かれる事が多くなっており、ついそこを基準として「ブラック」か「ホワイト」と判断してしまいます。

勿論その考え方は十分に理解できるものです。

 

以前働き方改革に関しても記事に挙げさせていただきました。

www.mocaskabu.com

松下幸之助氏は高度成長期の日本に置いて働く事が美学に思えていた時代にあって、人よりも少ない時間でより成果を上げる事の尊さを訴えられており、まさに先見の明を感じさせられるものでした。

 

今回はどちらかというとそうした時代において懸命に働き続けた方の言葉になりますので、若干現代に求められている物とは違うのかもしれませんが、そこには経営者としての思いを感じる事ができるかもしれません。

 

 

稲盛和夫。京セラの創業者にしてKDDIを設立。またJALを再建。

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稲盛和夫氏と京セラを知らない人も多いのでしょうか。

元々は「京都セラミック」が京セラになったもので、プロ野球ファンならドーム球場を思い出させます。

その京セラを創業したのが稲盛和夫氏という事になりますが、実はKDDIも設立。

こちらはauとしても有名ですね。

 

またかつてJAL日本航空が経営破綻した際にも再建を請け負い、見事に立て直しました。

幹部の社員を叱り続けたというエピソードも残っており、恐らくその一部分だけなら現代なら好まれないかもしれませんが、そこには

「人間として何が正しいかで判断する」

という考えが一貫としていました。

 

利益を上げる目的とは。

私が務めている所もそうですが、会社というのは利益を出す必要があります。

大きな会社であれば、少々赤字が出ても十分持ちこたえる事は可能ですが、それが何年と続けば当然経営は破綻します。

 

この為どこでも利益を求め、今日では不祥事に至る組織も多数ある訳ですが、多くの会社を成功、再建に導いた稲盛氏はどのような考え方だったのでしょうか。

JALの再建時には

安全なくして、この会社が存在するわけがない。安全は一番大事なんだ。だけど、その大事な安全を守るためにはお金がかかるだろう?

だったら安全を守るためには、利益も生まないと駄目なんだ。

と語ったそうです。

旅客機は現代でこそ、格安航空等の選択も増えてきていますが、根底にあるのは安全かという点も大きいのではないでしょうか。

空を飛んで人を運ぶというのは大変便利ですが、今なお抵抗のある人が多いのは安全性を気にかけている人が多いのかもしれません。

利用する方の事を考えて安全性を高めるには利益を生もうとする考え方を社員に根付かせた訳です。

経営者として

あなたの経営者としての値打ちは、その程度のものなんですか。

売上に対して1~2%の利益を稼ぐことで満足しているのですか。

社員の幸せのためにも、胸に手を当ててよく考えてください。

 とも語っています。

コスト意識をもち、懸命に働く従業員がいたからこそという風になるかもしれませんが、なぜ稲盛氏には多くの人が付いていったのでしょうか。

 

企業というのは従業員が幸せでなくてはならない。

京都セラミック時代にはかつて、半ばストライキのような事が起きて「賃上げ」や「将来の保証」等の要求が通らなければ辞めてしまうという所までいったそうです。

その際に稲盛氏は

俺を信じられないのは仕方ないが、辞める勇気があるなら、騙される勇気を持ってくれないか。もし、お前を裏切ったら俺を刺し殺していい。

と語ったそうです。

 

こんなエピソードもあります。

稲盛氏の元で懸命に働いていた従業員がある日、車で人を跳ねて死なせてしまった。

その後、ご遺族の方からも厳しい言葉を掛けられたのですが、稲盛氏は従業員に向かって

すべての責任は会社を経営している私にある。私が全部処理するから、心配するな元気を出せ。

と話し、ご遺族にも可能な限りの償いを行い、事故を起こし錯乱状態であった、従業員も正気を取り戻す事ができたそうです。

 

利益を上げる事の重要さを説いている稲盛氏ですが、根底には

企業というのは従業員たちが幸福になる仕組みでなければ、長く存続しない。

という考えがあります。

 

およそ現代の定規で測れば当時の労働時間というのは「ブラック」と感じられるものだったのかもしれません。

しかし、その部分以上に「この人なら」という思いや「この人についていきたい」と感じさせられる所が大きかったのではないでしょうか。

 

企業に不祥事がある度トカゲの尻尾切りになる現代。

「責任は持つから好きにやれ」という言葉は形骸化している様に思えます。

「ブラック」か「ホワイト」という判断は必ずしも、労働時間や、賃金だけで語れないのではと感じるのです。

 

経営者側は求められる所のハードルがより上がっている気がしますね。

 

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